草風館
¥2,000-

黒田福美



三五館
¥1,900-

黒田福美






ソウルマイハート
講談社文庫
¥544-

黒田福美





アプローチ
三五館

黒田福美
中村征夫
ソウルマイハート2 1999.11.2記

黒田福美さんは女優です。私の記憶の中では昔「タモリ倶楽部」に出演していたイメージが強く、ちょっと変わった活動の女優と印象を持っていました。
その黒田さんが実は韓国の事情通であるということは私あたりも小耳にはさんでいました。
こう言っては失礼かもしれませんが、たかが芸能人のすること、他の芸能人よりちょっと韓国通というぐらいだろうと思っていました。従って彼女の著書を書店で見かけてもタレント本の一つと思い、読むには至りませんでした。

最初に手にしたのは「ソウルの達人・完全版」でした。買った動機は「綺麗な本だなぁ」という事だったような気がします。
読んでみてビックリ。ガイドブックと普通の本?の中間のようなスタイルのこの本をガイドブックという観点から見るのならガイドブックの「革命」は大袈裟にしても「改革」という役割は十分にしているといえるでしょう。
毎年マイナーチェンジで改訂を重ねる大手のガイドブックは恥を知るべきだと思います。実際ソウルの繁華街で大手ガイドブックに掲載された記事を大きくコピーして店頭にこれ見よがしに貼ってある店もかなり多いのですが、そんな店に限って・・・という感じです。
「ソウルの達人・完全版」は一冊の本として読んでもじゅうぶん面白いのでお薦めします。

「ソウルマイハート2(背伸び日記)」は彼女がソウル・オリンピック開催時期に著作した前作「ソウルマイハート」の続編という形をとっていますが、女優「黒田福美の対韓国奮闘記」と「Maiking of ソウルの達人」いえるでしょう。
一韓国マニアから更に大きな志を持った彼女のバイタリティとエネルギーとがこの本の隅から隅までみなぎっています。
阪神・淡路大震災を通じて彼女がとった頑張りには思わず涙してしまいます。

目次で簡単に内容を紹介します。

1 暗がりから表舞台へ

 ・陽のあたる場所へ−映画「タンポポ」
 ・リポーターへの転身−「世界ふしぎ発見!」
 ・念願の韓国報道
 ・意外な転回−「ニュースバスターズ」
 ・ディレクターとの確執
 ・嵐の後
 ・晩餐会への招待

2 究極のガイドブック『ソウルの達人』の舞台裏

 ・「新たなるソウル」の発見
 ・究極の「ソウルガイド」を作ろう!
 ・取材のための取材へ
 ・本取材に向けて−在日カメラマンの決断
 ・いざ、本番!
 ・「ダイワリ」の謎
 ・余裕の第二ラウンド
 ・「子トラ事務所」開設

3 黒田福美写真展の誕生

 ・ひょうたんから駒
 ・てさぐりの写真展準備
 ・いよいよ開幕!
 ・大阪、そして神戸へ
 ・被災地から発信しよう!
 ・音楽の贈り物

4 被災地神戸からの発信

 ・日本人として
 ・被災地を撮る
 ・野外コンサート当日
 ・「さっき見てきた神戸展」へと
 ・徹夜の礼状書き
 ・被災地から発信−写真集『アプローチ』
 ・海峡を越えたマイハート

5 背伸びしながら

 ・通販カタログを作ろう!
 ・紆余曲折の「がんばってます 神戸」
 ・『ソウルの達人』バージョンアップ
 ・敗北を胸に抱いて
 ・2002年W杯に向かって

あとがきに代えて−私の十五年を振り返る−

一人の韓国に魅せられた女性が芸能人という特権があったにせよ、個人レベルで韓国という、日本人にとっては難しい国をここまで愛して、親善大使的な役割まで果たしてしまったきっかけ。
それはあまりにも簡単なことだったわけですが(読んでのお楽しみ!)黒田福美さんが残した功績は(まだ続いているのだろうけれども)日本、韓国両国から賞賛されるべきものだと思います。
ちなみに黒田さんは、海部総理大臣時代に当時の大韓民国大統領・盧泰愚大統領を招いて催された歓迎晩餐会にも招待されています。

韓国に興味のない方も一冊の本としてもじゅうぶん楽しめるものなのでお薦めです。

「ソウルマイハート2」、「ソウルの達人・完全版」、「ソウルマイハート」この3冊で黒田福美・ソウル3部作と言えるでしょう。
これに写真集「アプローチ」を加えて人間、黒田福美さんの生きてきた証となるのではないでしょうか。(残念ながら「アプローチ」はまだ手にしていません)

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