河出書房新社
¥1,200-
ナンシー関・トリビュート 2003.6.14記

2002年6月12日・・・ちょうど1年前にこの世を去った消しゴム版画作家のナンシー関。容姿に関してはおおよそ自分の趣味の範疇ではないが、「噂の真相」を始めアチコチの雑誌で連載されたエッセイはいちいち頷きながら読めるものが多かった。
ナンシー関が単独で執筆したものが多かったが、友人?である放送作家の町山広美との対談集(『隣家全焼』他)などは個人的には大変趣味だった。
「肌が合う」この言葉に言えるようにナンシー関と町山広美は肌が合ったのではないだろうか。

ナンシー関ファンの業界人も多かった。そして亡くなったことにより、カリスマ性は更に大きくなったようだ。その表れがこの『ナンシー関・トリビュート』の発売ではないだろうか。
ナンシー関を良いと思わないとセンスがない・・・という風潮が無きにしも非ずではあったが、彼女の交友の広さと評価の高さを知るにはじゅうぶんすぎるほどの本である。
ナンシー関ファンは必読の本だ。

目次:

■トリビュート・ナンシー関

→いとうせいこう 繰り言とか、逃避とか、無念とかではなく
→吉川潮     ナンシー関の了見
→安齋肇     ナンシーからの小包
→萩原健太    ナンシー、ごめん。笑って忘れてくれ。
→押切伸一    「闘い」を胸に刻んで
→まついなつき  きせかえナンシー
→天久聖一    ナンシーさんとの思い出
→渡辺祐     軸のぶれない大後輩

■テーマ・エッセイ

→高橋洋二 <テレビ業界>
  TVから排除させたかったもの 現場の方からみたナンシー
→永江朗  <定点観測>
  作業台のこちら側
→川村邦光 <民俗>
  亡命か、越境か、ナンシー関の“現場”から
→能地祐子 <音楽>
  ただそこにある赤いペダル・スティール
→水越真紀 <メディア>
  “メディアの中の彼女”を見つめる3つの「J」
→紫牟田伸子<アート>
  捺しまくる私 ポップアーティスト・ナンシー関
→イトウユウ<フィールド>
  孤独の「現場」者 ナンシー関方法論研究序説

■特別対談

→町山広美 リリー・フランキー
  ナンシーが今いたら・・・女子高のお姉さんは見ていた

■ナンシー関コレクション

→エッセイ     ナンシー関のTV Watching
→4コマ・マンガ  砂漠は生きている
          続・砂漠は生きている
→インタヴュー   ナンシー関の見方(構成・川勝正幸)
→消しゴムは消えず 彫られた気になる人々BEST 50
→対談・座談
  みうらじゅん
    フェロモン顔は今や絶滅種だ!
  テリー伊藤
    95年を裁く!お笑い大法廷
  南伸坊・清水ミチコ
    人間、すべては「顔」にあらわれる
  松尾貴史
    「すっとこどっこい」TV戯評
  小田嶋隆
    有名人、勝手に格付けいたします ムーディーズより辛口!
  山田五郎
    すみれの花、咲く頃に オーガニック/ブランド

■特別インタヴュー

→えのきどいとろう 「関直美って、すごく面白いんだよ。」

■評論

→長谷正人
  テレビ世界の生態学的観察者 ナンシー関の倫理をめぐって
→阿部嘉昭
  もがく仕種の可愛さこそが 「不快の快」時代の魅惑的な身振りだ

■資料

→ナンシー関(まず完全)ブック・ガイド
  纉c義秀・大西香織・樹里祐飛


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