ダブル・ジョパディー ネタばれ度:★☆☆ 2000.02.29記

「ダブル・ジョパディー」が二重処罰の禁止の意味で、一度裁かれた者は同じ事件で二度裁かれる事はないということです。このタイトルの意味がわかってしまったところで、映画のストーリーというか想定についてのネタばれは、ほぼしてしまうわけです。従って、ネタばれしているところからの映画作りは相当難しいので、興味津々で見ました。

「ドライビング・ミス・デイジー」のブルース・ベルスフォード監督は、見事に娯楽サスペンスに仕上げています。やはり人間ドラマを作り慣れている監督の手腕というところなのでしょうか。
ヒロインのリビー演じるアシュレイ・ジャッドが事件に巻き込まれていく過程での最初の10分ほどの中で、彼女の妻として、母としての環境、性格も表現しているし、何よりも速いテンポが素晴らしい。
しかも、夫殺害の容疑での裁判シーン、刑務所内で事件の真相を把握した後、「ダブル・ジョパディー」という言葉を理解し、「ある決心」をするあたりも、ややもすると人間ドラマの部分に重きを置きすぎてベッタリした展開になってしまうところを、ざっくりと速いテンポで展開させるあたりにやはりベテラン監督の捨ててしまう(カットしてしまう)センスが感じられます。
思惑通り仮出所をはたしたリビーは、保護司のトラヴィス(トミーリー・ジョーンズ)と出会います。ここからはリビーとトラヴィスの追跡劇が主体となって展開していきますが、アクション・シーンも見ごたえあるし、ラストに向かって進んでいくストーリーもどんどん引き込まれていく感じで全く見ているものを飽きさせません。
すっかり、映画に渋み、重みを出すために出てきたようなトミー・リー・ジョーンズには物足りない気がしないでもないですが、ヒロイン、アシュレイ・ジャッドの様々な表情は久しぶりに素晴らしい演技をしていました。思わぬ拾い物をしたような満足感でした。

それと、変な邦題をつけずに原題通りに「ダブル・ジョパディー」というタイトルにしたUIPのセンスが光ります。105分。


映画TOPへ戻る