ミッション・インポシブル2 ネタばれ度:★☆☆  2000.7.18記

数ある「Part2」映画で前作を上回る映画は数少ないし、同じレベルすらあまりない。「エクソシスト」「ターミネーター」「エイリアン」などがその数少ないうちに入るかもしれない。
このミッション・ポシブル2(M:I2)は、その数少ない中に入れていいだろう。前作は、ブライアン・デ・パルマ監督が手がけ、出演陣もズラリと曲者を揃えて大ヒットした。

今回は主演に前作同様トム・クル−ズ。監督には「香港ノワールの旗手」などという紹介が必要もなくなったジョン・ウー
ジョン・ウーは「フェイス/オフ」で完全にハリウッド映画の商業監督に仲間入りした。彼の香港映画時代のバイオレンス、アクション・シーンの数々がトム・クルーズという大物俳優を前にどの程度まで主張できるのか個人的には非常に楽しみにしていたのがこの映画だった。

映画はテレビのスポットでお馴染みのトム・クルーズのロック・クライミングのシーンから始まる。
このシーンがノー・スタントでトム・クルーズ本人が演じていることを事前に大々的にプロモーションしていた映画会社の作戦は見事に的中し、見ている側はその壮大な景色に呑みこまれてしまう。
そして、お馴染みのテーマ曲とくれば、開始早々10分程度でこの映画に対しての期待感はおおいに高まってしまう。
ストーリーは製薬会社が絡んだ細菌兵器とその解毒剤をめぐっての敵組織との対決という大変シンプルなものだ。このシンプルさがアクション映画には必要なのかもしれないと改めて考えさせられるほどシンプルだ。
このシンプルな中でジョン・ウー監督は彼のポリシーをおおいに見せてくれる。敵地に乗り込むトム・クルーズの忍者ばりの動きや武器を持たずに素手でのカンフーもどきアクションは「マトリックス」など足元にも及ばないほど圧巻だ。扉が爆破されてスローモーションで炎が燃えさかる中を舞う白い鳩。そしてゆっくり姿をあらわすトム・クルーズ。このシーンなど完全に香港時代のジョン・ウーの世界でチョウ・ユンファが出てくるのでは?と錯覚を起こしそうだった。
最後近くのオートバイでの追撃シーンから1対1の対決シーンでも武器はあまり使われない。ここにもジョン・ウーのこだわりが見え隠れする。
典型的な娯楽型のハリウッド映画の中でここまで自分の個性を出し切ったジョン・ウーにとって、この映画はハリウッド監督として完全にその位置を固めることができた作品といえるだろう。

今後ミッション・インポシブルは「007」のようにシリーズ化されると面白いかもしれない。
「ボンド・ガール」には「M:Iガール」として美女を配役し、監督もその都度替えていく、テーマ曲もいろいろなアーティストでニュー・バージョンを担当させる。
シリーズ化の最大のポイントは最大のはまり役になりつつある、イーサン・ハント役はトム・クルーズにしばらくやって欲しいものである。
手放しで楽しめる映画で大のお薦めだ。
2000年作品。124分。


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