GOODBYE YELLOW BRICKROAD / ELTON JOHN 2000.3.15記

ダイアナ妃、ゴルチェの葬儀のシーンなどで号泣するエルトン・ジョンの姿をテレビニュースで見るにつけて、不細工に磨きがかかってしまったなぁ、などと年月の経過を感じたりしていました。
先日、レコードの整理をしていたら思いのほか、エルトン・ジョンのレコードが出てきたんで、改めて自分がエルトン・ジョンのファンだったんだなと再認識しました。
そして、久しぶりに聴いてみました。良いんですよ、どのレコードも。ちょっと聴くつもりがあれもこれもと、結局、家や車の中で半日近く聴くはめになってしまいました。

数あるエルトン・ジョンのアルバムの中で、ひときわ水準が高いのが、今回の「黄昏のレンガ路」でした。当時は2枚組で発表され、CD化された時も2枚組でしたが、廉価盤になって1枚にまとめられていると思います。
このアルバムは、エルトン・ジョンの才能、センスの全てが凝縮されている、まさに集大成的なアルバムといえるでしょう。お得意のバラードあり、レゲエあり、ロックンロールあり、ダンスあり、インストゥルメンタルのハードな曲ありとバラエティに富んでいます。しかも各作品のクオリティは高いときているのでお薦めできます。
オープニングの埋葬曲からグイグイとエルトン・ジョンの世界に引き込まれていきます。作詞を担当しているバニー・トーピンとのコンビネーションはまさに絶頂期といえたのではないでしょうか。このアルバム以降しばらくして、バニー・トーピンとのコンビを解消してからは、ロックンロール志向へと音楽が変わっていきます。しかし、同性愛者として、QUEENのフレディ・マーキュリーのエイズでの死亡は彼に大きなショックを与えたようでした。エイズでの死に対して真剣に恐れた彼は、自分の集大成として、自分の楽曲をオーケストラとの共演として残そうという試みにでます。
そして全世界に向けて衛星中継で、オーケストラとの共演コンサートを中継もします。その頃から彼の作品は再び、美しいバラードが中心へと変わります。結局、彼のエイズ感染の真偽は分からないままです。しかし、彼が真剣に死というものに直面したことは事実のようです。

この「黄昏のレンガ路」はそんな彼が、まだ死というものなど考えもせずに、才能のあるままに突っ走っていた頃の華やかき時代の1枚です。
全ての作品がシングルカットとになってもよいほどポップでしかも研ぎ澄まされています。しかもアルバム全体をトータル・コンセプトして考えても、しっかりと構築されています。
まさに20世紀の名作の1枚であると確実にいえると思います。


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