「REACH OUT」


















1998.10.25
デビューイベント
S.E.Sの憂鬱

S.E.Sの憂鬱 98年10月に期待を集めて日本でのデビューを果たした韓国の女性3人人気グループS.E.Sが伸び悩んでいる。
彼女たちの韓国での人気は日本でのそれとは比べ物にならないほどで韓国でのPOPS TOP20や歌謡27などの番組では新曲をリリースするたびに必ずチャート入りしている。
聞けば台湾でもデビューしており、人気も上々との話を聞いている。そんな彼女たちがなぜ日本で人気が出ないのか考えてみた。

まず、彼女たちのデビュー前に配られた資料を見てみると、「韓国のSPEED」とある。これが大きな間違いである。
この表現によって、日本のマスコミはS.E.Sを紹介しやすくなったことだけは事実である。日本のマスコミの実態はワイドショーを見ても分かるようにそんなにレベルは高くない。
彼らの情報源はスクープ以外はプロダクションやレコード会社に配布されてくる資料に頼ることがほとんどである。新人の実態を調べるなどということは全くないと言っていい。
従ってS.E.Sの紹介は「韓国のSPEED」でほぼ統一されてしまった。
この事によって、S.E.SはSPEEDより下に位置するグループになってしまったことを所属プロダクション、レコード会社の人間は知っているのであろうか。おそらく露出記事が書きやすくなりそれなりに露出したことに満足しているのではないだろうか。

その事務所とレコード会社の戦略のなさも売れない大きな要因になっていることは言うまでもない。
VAPに関しては、日テレ系列の会社ということで日テレの番組に出演しやすいのではと誰しもが考えるところであるが、日テレのバラエティ番組からデビューした猿岩石、ポケット・ビスケッツ、ブラック・ビスケッツなどがVAP以外のレコード会社からレコードをリリースしているのはなぜか考えればVAPの実力はおおよそ見当がつくところである。
S.E.Sが出演している日テレの番組は深夜やせいぜい「夜もヒッパレ」ぐらいだと思う。

事務所はSKY PLANNINGといって大元のSKY CORPORATIONには石田純一が所属し、ビビアン・スーを筆頭にスージー・カン、キャシー・チャウ、ジョイ・ウォンなどが所属するアジア戦略部署がSKY PLANNINGとなっている。スタッフもアジアの方も数多くいるようだが、S.E.Sについては判断を誤ってしまった。と言うより、ビビアン・スーが売れたことを自分たちの力だと勘違いしてしまったのではないだろうか。彼女はあくまでも番組の力で売れたのである。となるとS.E.Sもその路線でとばかりバラエティ進出を考える。
しかし、言葉の壁は大きくSESが出演する番組で彼女はどのように扱われているだろうか。人間関係で出演できているのがほとんどで彼女たちの居心地の悪さばかりが目立っているようにしか思えない。

はっきり言って、S.E.Sのこれからの巻き返しはかなり難しいだろう。楽曲が大きなCFやドラマ主題歌などとタイアップできれば話しはまた違うのであろうが・・・。それとてアーティストの力で売れたとは言い難い。
S.E.Sは日本でもっと韓国本国の曲のようにRAPを取り入れた曲を日本でも考えた方がよいであろう。S.E.Sは単なるアイドル系ではなく、アーティストの部分をもっと前面に打ち出してもいいような気がする。日本でのアルバムに収録されている「DREAMS COME TRUE」などかなりレベルの高い楽曲だと思うし、日本でのデビュー曲「めぐりあう世界」もMISIAぽすぎるきらいはあるが楽曲レベルは高いと思う。

先日、とあるショッピング・モールでFMラジオの生放送に出演している彼女たちを見たが、扱いも悪く、何よりも心配だったのは、3人がつまらなそうな顔を瞬間的に見せていたことだった。彼女たちが日本での活動に嫌気がささないことを願いたい。


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