戦争最前線の女 2003.5.5記

アメリカとイラクの戦争も一般的にはフェードアウトみたいな形で終結をみたようだ。この戦争がどう意味があったのかと考えることが、どれほどの意味があるのかも分からないし興味もない。
ただ、この戦争や以前の湾岸戦争の報道のされかたを見ると、私が小さい頃に報道されたこととして体験したベトナム戦争や歴史でしか知らない太平洋戦争とは大きく印象は違うものだった。もはや戦争は不謹慎ながら芸能ネタと同じ朝のワイドショーでのネタの一部でしかないように思えた。
だから今の時代、そしてこれからの時代の戦争に意味を見出すことは難しいのかもしれない。

今回のイラク戦争での報道もまるでワイドショーと同じで、各テレビ局「総力を挙げて」という感じだった。
その中で、各国マスコミ記者が滞在するホテルをアメリカ軍が砲撃したことにより、いかに戦争最前線でのマスコミの存在が邪魔であるのかが露呈したようにも思えた。テレビ報道ではアメリカ軍非難を声を大にしていたが、アメリカ軍はマスコミ各社に期限付きカウントダウンで撤去命令を出していたとも言われている(真偽のほどは分からない)。もし、本当だとしてもマスコミ側は、たとえ期限が過ぎてもまさか自分達に攻撃はしないだろうという思いがあったことは間違いなかっただろう。
しかし、本当に砲撃されてしまった。

ホテルが攻撃されたことを一番熱心に報道していたのが日テレだった。タイミングが良かったと言っていいのかどうか分からないが、日テレは女性の報道マンを派遣してあったこともテレビ的にはおいしかったのかもしれない。女性報道マンは報道マンというよりも女性丸出しで感情的に泣き叫んでいたから。
先日(4月28日)、この時ホテルに滞在して砲撃を受けた直後の映像を流した報道クルー達をスタジオに招いての報道特別番組『女性従軍記者の36日間』なるものが放送された。メインの出演者は日テレ報道局から今泉浩美と三浦研一。ジャパンプレスから佐藤和孝と山本美香の4人。
内容はイラク戦争の経緯などのおさらいもあったが、メインはホテルが砲撃された時の様子だった。そしてそれは、戦争最前線で死に直面しながら報道する女たちの勇気や苦労話に終始した。視聴者からもFAXやメールで相変わらず「感動しました」「ご苦労様でした」「涙が出ました」など賛辞が寄せられていた。

確かに、死に直面しての報道は大変だっただろう。しかし、よくよく考えてみるとなんで女性を派遣しなくてはならないのだろう。
40日近く最前線にいれば生理もあったであろうし、男に比べて明らかにハンデはあっただろう。派遣されるにあたって「女だからといって特別待遇はしないからな」「もちろん覚悟しています」なんて会話があったであろうことは容易に想像がつく。
しかし、実際最前線に行ったら、やはり女性に気を使ってしまうのが男。女にしてみれば「気を使わないでください」となるのだろう。このやりとりだけでも女がいるのといないのでは全く現場の会話は違う。実際、ホテルが砲撃された時など、やはり女性記者を気づかったことが多々あったのだと思う。まさか今更、男女雇用均等法のパフォーマンスで連れて行ったということでもないだろう。
女性ながら最前線で報道したいという気持ちは分からないでもない。しかし、本当に仕事ができる女性なら、冷静に肉体的なハンデや考えられるであろう周りの状況などを考慮して男性記者に任せることが賢明なのではないだろうか。
仕事ができる女=男勝りに仕事をする。こんなことを考えていたのだとしたら何とも嘆かわしいことである。


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